スペインにドン・キホーテがあり、中国に孫悟空がいるように、日本にドン・ガバチョやトラヒゲがいる。海を漂うひょうたん島は日本の象徴だと思う。 文芸評論家 野狐ガバ次 画 土居祥子 「波をちゃぷちゃぷ ちゃぷちゃぷ かきわけて……」。この軽快なテーマソングとともに、ひょうたん島が動き出したのは1964年4月6日。以来、この番組は1969年4月4日まで、毎週月曜〜金曜の午後5時45分から6時まで、NHK総合テレビで放映されました。 海をただようひょうたん島は、ドン・ガバチョ大統領、海賊トラヒゲ、サンデー先生、博士などユニークな登場人物をのせて、ライオン王国、犬の国ブルドキア、魔女の島などにつぎつぎにぶつかりますが、そのつど皆で力を合わせてピンチを乗り越えては、また漂流を続けてゆきます……。ひょうたん島の波乱万丈の冒険は日本中の子供たちをテレビの前に釘づけにしたばかりでなく、大人からも圧倒的な支持を得ました。 それだけに番組の放映終了後も「ひょうたん島をもう一度」という希望がNHKに多く寄せられました。しかし長い間、全くの幻の作品になっていたのです。というのは、まことに残念なことにNHKにはサンプルとしての8本のフィルムが残っているだけだったからです。ショック……。 けれども、忘却の闇のかなたから、ひょうたん島は再び動き始めました。ドン・ガバチョの最終回の言葉、「いつかまた(皆さんと)どこかでお目にかかる日を楽しみにいたしておりますぞ」はうそではなかったのです。往年のファンの熱心な運動が多くの人の共感を呼び、また当クラブ会長・伊藤悟の番組視聴記録が世に出て再制作が可能になりました。1991年4月26日実に番組終了後22年ぶりに復刻版「ひょうたん島」の放映が始まりました。第一弾は「海賊の巻」、続いて「アラビアンナイトの巻」、「グレート・マジョリタンの巻」……。 そして2003年2月1日に、34年ぶりの新作「人間レコードの巻」が放映されました。そして同年4月13日から一年間。復刻版の再放送が行われたのです。 「ひょうたん島」が引き続き再制作され、再放送が行われるのは全国民の願いです。 「ひょっこりひょうたん島」ファンクラブでは、「ひょうたん島」の魅力をホームページを通して、紹介してゆこうと思います。皆さんの絶大なご支持、ご声援をお願いいたします。 追伸 当ファンクラブ会長による「ひょうたん島」のガイドブックが発売されています。これよりくわしいものはどこを探したってありません。 「ひょっこりひょうたん島熱中ノート」(伊藤悟著) メディアバル発行 1600円 「ひょうたん島大漂流記」(伊藤悟著) 飛鳥新社発行 1500円 「ひょうたん島から明日が見える」(伊藤悟著) 文芸社発行 1200円+税 お求めは satoru.sukotan1994@gmail.com または 090-9820-8285 伊藤 悟まで。 |